心に響く 講演・セミナー集

心に熱きともしびを~その2~

私たちは誰しも、
世代と世代をつなぐ役割を持っています。
前の世代と、次の世代の、
ちょうどつなぎ目が自分の世代、
つまり自分自身なんです。
自分がどこかの世代と積極的につながることも大切です。
また、相手の方からつながって欲しいと、
やって来てくれることもあります。
だから私たちは、
どの人生の時期を生きていても、
常につなぎ目の部分になれるのです。
しかし、その時に燃えていなければ、
つながってはいかない。
少々、利口そうな顔つきをして、
物を知っているようなふりをして相手に話しても、
伝わらないのです。

今の世の中、何をするにしても、
計算高い人が多いです。
これだけの労力を費やしたから、
お金に換算したらいくらかな、とか。
これだけのことをしたら、何時間かかる、
だから損だ(あるいは得だ)と判断する人も多いのです。
誰でもわかる電卓をすぐに叩いて、
出てくる答えで判断する。
でも、メラメラ燃える情熱は、
電卓を叩いても答えは出てこないですよ。
それを評価するのは伝えた相手だけです。
情熱を注いで生きている人を見た人が、
「何か燃えているな・・・」
「興味をひかれる・・・、少しついて行ってみよう」と。
そして、「私にも火を分けてちょうだい」と
言ってくれたら、大成功。
前の世代、次の世代に、
情熱を分け与えているのですから
これはまさしくつなぎ目です。
そういう役割を私たちは、
だれしもが担うべきであるし、
担えるのです。
本当に世代をつなぐということは、
私たち一人ひとりが燃えていなければできない。

激しく人を焼き尽くすような、
激しい燃え方の時期が人間にはあります。

花火

本当に凍えそうな心を持った人を、
ポカポカと温めるような、
おおらかな火で包みこむ時期もあります。
消えそうだけど消えないで、
細々であっても種火のように燃えている。
でも火は火なのです。
命が終わるその時まで、
絶やしてはいけない。
それが何か私たち一人ひとりに与えられた、
使命じゃないかと私は思っているのです。
(了)



トップ
トップ