心に響く 講演・セミナー集

日常の忘れもの〜その4〜

そして、もう一つ、忘れてならないことは、
「本質は目に見えない」ということです。
サン・テグジュペリの有名な著作『星の王子様』をご存知でしょう。
あの本は、表向きは子ども向けの本ですが、
本当は、私たち大人が読むべき名著です。
内容はすさまじく哲学的。

赤い薔薇

全編を通してサン・テグジュペリが言いたかったのは何か?
それは、「大切なものは目に見えない」ということ。
世の中のほとんどの人は、見える部分で判断する。
目に見えることだけで判断して、「わあ、すてき」
「かっこいい」「あなたは偉い」「君は立派だ」と言いたくなる。

本当に物事の本質は目に見えない、
大切なものは目に見えないと、グサリと斬り込んでくるのです、
サン・テグジュペリは。
「本当に大切なことを見ることのできる、
すなわち、心の目で見ることのできる人間にならなくては、
この世の中は駄目になりますよ」ということを、
彼は、星の王子様という無邪気な、
純粋で可愛らしい、しかし本質でしか生きられない、
小さな男の子に託して、
あの物語を書いたのです。
もう一度言います。
本質は目に見えないのです。
心の目で見ない限りは。

ハート

待つことが苦手になり、
目に見えることしか信じなくなった私たち。
一体どこに向かっていくのか・・・。
肉体は疲れ果て、魂は乾き続ける。
・・・もう一度、一緒に立ち向かいましょう。
何が大切で、何を守るべきか。
何が必要なくて、何を捨ててもいいのか。
急いで着手しなければ、人生はそう長くありませんよ。

(了)



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