心に響く 講演・セミナー集
日常の忘れもの〜その3〜
なぜこんなに変わってきたのか・・・。
私にも明確には分かりません。
しかし、生活が便利になって、
私たちがそれに慣らされて、
当たり前に感じ始めると、
だんだん、楽しみがなくなってくる。
楽しみが少なくなると、「もっと楽しいものを」と、
刺激の強いものを求めるでしょ?
でも、刺激の強いもの、もっと楽しいものといっても、
ものごとには限りがありますよ。
私たちの社会は飽和状態です。
目の前の素朴でシンプルな、
それでいて奥深く味わいのある、
素晴らしい事柄に、胸を震わせなくなってしまったのです。
一方で、待たない生活に慣れ、過剰なまでの刺激に親しみ過ぎました。
だから、物事の根本はまず待つこと。
これを忘れてはいけない。
時間がかかっても待たなくちゃならないことが、
人生には数多くある。
5年後、10年後の人生の展望。
いや、20年後、30年後の長い展望を持って、自分を見つめられるか。
これこそ、待つことの真価が問われる作業です。
目先勝負ではもうダメなのです。
長期展望にたってものが見れる人間でないと。
今は苦しくても、10年後にはこの苦労も役に立つと、
考えられるかどうか。
楽観的に生きるためにはそれ相当の努力と強さが必要です。
ジタバタすることは誰にでも出来る。
今をじっと耐えて、自分の時の到来を待てるかどうか。
(続きます)