心に響く 講演・セミナー集
分かち合い、共に生きる〜その1〜
子どもたちはやがて、あっという間に社会に出ていくようになります。
社会というのは、厳しいところです。
その厳しいところで、たくましく生き延びなくてはならないのです。
では、生き延びるということはどういう意味なのか。
自分だけが、自分の命だけが生き延びるということではありません。
私たちは、人々と共に生き延びなくてはならないのです。
「自分さえよければ」という考え方は、
現代社会では、できれば、禁句にしたい言葉ですね。
やっぱり、人々と共に生きていかなくてはなりません。
私が育った学校では、よくこう言われました。
「一人で天国に行ってはいけません」
要するに、自分だけがいいことして、自分だけが神様に認められて、
それでいい気になるような人間ではだめだ、という意味です。
自分が善を行うならば、あるいは、これをすれば多くに人の役に立つと思うならば、
「みんなで一緒にやろう!」と言えるような人間になりなさいと。
あるいは、自分が素晴らしいものをもらったのなら、皆で分かち合いなさいと。
そういう発想がなければ、たった一人で天国に行っても意味がない。
みんなと一緒に手をつないで天国に行きなさいという教訓だったと思います。
(続きます)