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セミナー

【レポート】人間塾2017年度小豆島・遍路研修(第四日目)

2017年5月11日

人間塾 第6期生 秋山栞奈
(首都大学東京4年)

5月6日は、平成29年度お遍路研修の4日目でした。

毎朝の勤行を終え、気持ちを新たに目的地までマイクロバスに乗り込みました。小豆島スカイラインを通り、寒霞渓で下車しました。寒霞渓からは、播磨灘、鳴門、四国が見えます。雲のかかった海の向こうの四国は、絵のようで幽玄でした。また、内海(うちのみ)の町を見渡すと、山と海のわずかな間に家屋が集中していることが分かります。先達の森下さんから、小豆島の多くの海辺では山が海岸線まで迫り出しているためだと伺いました。山を切り拓き、海を埋め立ててきた東京の歴史とは異なります。人々が自然に対して慎ましくあるような共生した暮らし方を知りました。

人間塾2017年度小豆島・遍路研修:寒霞渓から下界を望む

寒霞渓から下界を望む

寒霞渓からは、どんどん下りながらお寺参りをします。疲労感に顔を歪めながらも、森下さんの元気な足取りに励まされながら、山道や農道を進みました。下りきる頃には、気が付くと、塾生同士が先輩後輩の隔て無く、仲良く笑いあっていました。共に汗をかくことで、一層距離が近づいたと思います。

昼食は、木庄の大師堂です。森下さんの奥様と地域の皆様から、うどんのお接待をいただきました。皆さんは、お腹を空かせた私たちのことを想って、たくさんのうどんを用意して待っていてくださいました。森下さん自家製のオリーブオイルは、香りがよく、とても美味しかったです。食事の終わりには、元バスガイドの方が二十四の瞳のお話を聴かせてくださいました。塾生はもちろん、仲野先生や壺井さん、さらにはお接待をしてくださった方々も始終幸せそうな笑顔でした。私たちのことをこんなに想ってくださる方々がいるのだと、胸が熱くなりました。

無事に1日を終え、夕食の後に仲野塾長からお話をいただきました。その中に、真心とは理屈では説明できないものだとお話がありました。学校教育では理路整然とした理屈を教えます。しかし、世の中には理屈では説明できないことがたくさんあります。本日のお接待のような「まごころ」は、見返りを求めない、理屈抜きの親切心です。お話を聞いて、時間や労力を惜しまずお接待をしていただいたことが、より一層有り難く感じられました。

人間塾2017年度小豆島・遍路研修:幸せを噛みしめて

幸せを噛みしめて

その夜私は、損得勘定なしに喜んで他人に優しくすることができるかどうか、考えさせられました。私は、警察官になって日本の治安を守ることに力を尽くしたいと考えています。しかし、それだけでは不確実な未来に対して、独りよがりに願望を抱いているだけです。それだけでは、自分の夢は一生達成できないかもしれません。大切なことは、「今」目の前にいる人に真剣に向き合い、何ができるのか考えることだと気が付きました。そして、その人の今を支えることができたら、それは私にとっても幸せなことだと心から思いました。

「警察官になれるだろうか。なれなかったら、世の中に何も貢献できない人間になってしまうのではないだろうか」という漠然とした将来への不安は、実際は無意味なものです。なぜなら、どんな状況でも、目の前の人を助けることはきっとできるからです。それは、私にとっての希望になりました。

明日はいよいよ最終日です。先のことについて思い悩むのをやめ、一歩一歩を踏みしめて歩きたいです。